サーストンの三原則について

マジシャンの世界には、サーストンの三原則というマジシャンなら知っておきたい三原則があります。この原則の名前となっている「ハワード・サーストン」は偉大なマジシャンでしたが、実際にサーストンがこの原則を説いたかは定かではないとされています。しかし、マジシャンであれば絶対に把握しておきたいルールとなっているので、これからマジックを披露したいという方は、是非覚えておいてください。

原則1「予め起こる現象を説明してはならない」

マジックとは、「これから何が起こるのだろう・・・」というワクワク感があるからこそ、観客の方を喜ばせることが出来るのです。マジックの前に何が起こるのかをバラしてしまうということは、事前に話のオチを明かしてしまうようなものです。ある程度テクニックや自信がついてくれば、自分なりのスタイルを貫いてもいいかもしれませんが、初心者の内は、この原則を守ることが無難だといえます。

原則2「同じマジックを繰り返してはならない」

マジックとは、一度だけ目にしたからこそ最上の美として人の記憶に残るものなのです。同じマジックをもう一度やってほしいと観客から声が挙がるかもしれませんが、決して見せないようにしましょう。しかし同じ現象を何度も見せることで、より不可思議な印象を与えることが出来るアンビシャスカードなどのマジックもございますので、必ずしもこれが正しいとは結論付けられないのも事実です。

原則3「タネ明かしをしてはならない」

マジックの種は単純なものが多く、タネ明かしをしてしまっては意外性を一気に失ってしまうことになります。場合によっては、「なんだ、そんな簡単なことだったのか」と幻滅されてしまう可能性も考えられます。タネ明かしの瞬間も気持ちのいいものかもしれませんが、マジシャンである以上はマジックだけを披露するようにしましょう。

以上が、サーストンの三原則です。どれもマジシャンにとって知っておきたいルールとなっているものですが、マジシャンにはそれぞれのスタイルというものがございますので、必ずしも徹底するべきものではないといえます。あくまで参考程度にとどめておくようにしましょう。

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